二十四節気写真

2018年6月 9日 (土)

二十四節気「芒種」2018

 6月6日は、二十四節気の「芒種」でした。
暦便覧によれば、「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時也」です。
稲などの芒のある作物の種を植えるころです。
近畿・東海地方は、6日に梅雨入りが発表され、一日中大雨となりました。

 二十四節気の節目に、いつも撮影に出かけることを自らに課していましたが、眼底の出血により、左目が見えにくくなりました。画像処理が大変です。目が疲れて、涙目になります。霧の中で作業している感じになります。
撮影も、動くと直ぐ息切れしてきます。体も微妙に怠いです。
 したがって、二十四節気「芒種」はお休みします。

お休みしますと言った後で、未練がましいですが、3枚だけアップしておきます。

木津川土手の周囲に広がる田んぼでは、田植えの作業が進みました。
土手の上では、白い茅花の穂が風に揺れています。
おそらく、手伝いに来たお孫さんでしょうか、赤い帽子の少女がいます。
この少女はこれから先、どんな人生を歩んでいくんでしょうね。
白い茅花は揺れながら言っています。「何も分かりません」と…。

 では、今節はこれだけです。

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2018年6月 2日 (土)

二十四節気「小満」・土手の花たち

 二十四節気「小満」の後半です。
木津川土手に咲いている花たちを中心に訪ねます。

  近年、木津川土手では、新参者の帰化植物・セイヨウヒキヨモギが大増殖して、今の時期の土手の風景が、大きく変わりつつあります。
 1970年代に日本に上陸してきたそうです。なかなか美しい侵入者です。

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  ナヨクサフジ。これもヨ-ロッパ原産の帰化植物です。牧草用として持ち込まれたようですが、日本にもうすっかり定着しています。
 私が写真を写していると、茶畑に向かうと思われる三人組の人が、「紫の綺麗な花♪。誰がタネを播いたんでしょう?」と、話ながら通り過ぎていきました。
 ヒメジョオンに蝶がきています。この花も鉄道草と呼ばれる帰化植物。
長い旅路の果てにたどり着きました。

~♪ はつ夏の風に吹かれて ヒメジョオン 旅路の果てに 今 咲きにけり ♪~

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  ウツボグサがうす紫の美しい花をつけています。
ウツボといえば、ウミヘビを連想して印象が悪いですが、武士が弓矢を入れる靫(うつぼ)という篭だそうです。ウミヘビとは関係ないようです。
漢方の重要な薬草だそうで、利尿、消炎作用があるらしいです。
 コバンソウも、今の時期です。ほんとにミニ小判みたいです。

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  ノビルに花が咲きました。線香花火のような花ですね。ノビルは、「むかご」をつくって殖えるので、花は必ず見られるわけではないです。
クスダマツメクサも、まだまだ咲いています。
難除性雑草、嫌われ者のワルナスビも花をつけました。全身鋭いトゲだらけ。

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  カラスムギに換わって、土手に勢力を張っているのがネズミムギ。
白いのは茅花。背後の山は比叡山。
カラスムギは、もうタネを飛ばして白い抜け殻に。

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  ヤマボウシは、まだ咲いています。
栗の木に白い花が咲き出しました。栗の花が咲くと、間もなく梅雨入りです。
「栗花落」と書いて、「つゆり」と読むそうです。
梅雨の雨とともに栗の花は終わります。

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  田植えの作業も本格化してきました。
桜の木には、サクランボが実っています。
誰も見向きもせず、鳥の餌になっています。

~♪ 実桜は 見向きもされず 風の中 ♪~

 では、この辺で。 次回の「二十四節気・夏至」は、撮影に出かけられそうもないので、お休みします。…たぶん。

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2018年5月31日 (木)

二十四節気「小満」・茅花のうた

 5月21日は、二十四節気の「小満」でした。
暦便覧によれば、「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」です。

 体調の不良で、おまけに目の調子が悪いため、撮影も画像処理も手間取りました。
画像処理では、目が疲れて涙目になりピントが合っているかいないか、良く判断できません。作業も一日あたり1時間程度です。下手な写真がもっと下手に?

 では、この「小満」の時期、木津川土手ではどんな風景が見られたのでしょう。
紹介していきます。

 河川敷に広がる茶畑で、茶摘みが始まりました。
茶摘みの方の自転車やバイクが、たくさん並んでいます。
この黒いシートの下で、茶摘みがおこなわれているのです。
夕方、作業が終わると、茶摘みの人がシートの下から現れ、帰路についていきます。

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  この時期の土手で目立つのは、白い茅花(つばな)です。
五月の風に吹かれて、白い波のように揺れています。
この世の無常観、漂泊感を感じます。 私だけ?

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  茅花は、チガヤの果穂です。チガヤは、サトウキビの仲間です。
甘みがあり、江戸時代の甘味料でした。
邪気を祓うと信じられていて、茅の輪くぐりの行事に使われます。
端午の節句に食べる「ちまき」も、昔は茅萱(チガヤ)の葉を使っていたため、「茅巻き」と呼ばれるようになったとか。

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  土手に白い茅花の穂が揺れる頃、田植えの作業が進んでいきます。
茅花の種子を吹き払う湿った南風を、「茅花流し」と呼びます。
茅花が風に種子を飛ばす頃、梅雨の時期に入っていきます。

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  風に揺れる茅花を見ながら、詩を作ってみました。

~♪ 「茅花のうた」

田植えの準備が忙しくなる頃
土手には白い茅花が
五月の風に揺れている
風に抗うことなく
吹かれるがままに揺れている

信念を持たないという非難に耐え
茅花は遙かな時代を
風を友に 揺れながら生きてきた
茅花はいつも風と仲良しだ

かってボブディランは歌っていた
「答えは風に吹かれている」と
茅花はいつも歌っている
「風の中には何もありません」と

茅花は揺れながらなおも歌う
「答えは人々の中にある
 人々のつながりや
 心の中にある」と

茅花流しの風に
人々が答えを見つけられず
湿った雨の季節が始まる頃
茅花の白い穂先から
無数の種子が飛び去ってゆく  ♪~

 五月の空は青く澄んで、雲雀が鳴いています。
青い空と風に揺れる白い茅花。正に「小満」の頃です。

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  土手も場所により、勢力を張っている植物が違います。
この柵のある斜面では、アカツメグサが広がっています。
草滑りを楽しむ親子がいました。

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  巨大な熊蜂(?)が、蜜を求めて飛んでいます。
熊蜂は、蜜や花粉を集めて暮らすおとなしい蜂で、スズメバチのような攻撃性は無いそうです。不気味な見かけから誤解されているようです。 私と同じ?
 (次回に続きます。)

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2018年5月17日 (木)

二十四節気「立夏」・春から夏へ

 5月5日の「立夏」の日の木津川土手散歩、さらに続けましょう。

 季節はゆっくりと、春から夏へと移っていきます。
過ぎ去ってゆく花。咲き始める花。うつろう季節の主役は、いつも花たちです。
土手を黄色く飾るミヤコグサ。これは、どちらかというと春の花ですね。

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  ニワゼキショウ。これも春の草でしょうか。
ムラサキサギゴケ。拡大すると実に美しいです。春の花ですね。

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  夏を知らせる花と言えば、ノアザミです。
スコットランドの国花です。葉に棘があり、この棘にバイキングの兵士が刺され、声を上げたため、バイキングの夜襲に気付いたスコットランド軍が反撃して、勝利したと言い伝えられているそうです。
ノアザミは、棘で動物から葉を守ります。人もまた、棘を出し周囲から自分を守ろうとします。 守るべき自分とは? 難しい問いですね。
 ここで、正岡子規の句を一つ。
~♪ 世をいとふ 心 薊を 愛すかな ♪~

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  今の時期、土手の最大勢力になっているのが、アカツメグサです。
シロツメグサは江戸時代、アカツメグサは明治時代に帰化したそうです。
空中窒素を固定するので、水田の肥料になります。

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  蝶も人も、アカツメグサ、シロツメグサとは仲良しです。
四つ葉のクローバーは、幸せをもたらしてくれるそうです。
クローバーで花輪を作ったのは、いつの頃だったでしょう。遠い昔ですね。

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  地を飾るのは、アカツメグサ。
空を飾るのは、大きく葉を広げてきた木津川土手の大榎。
白い頭巾をかぶったヤマボウシの花は、整列して初夏を知らせています。

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  ヘラオオバコも、あちこちでまだ花をつけています。
蝶たちも恋に忙しそうです。

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  アカツメグサに混じって、マツヨイグサ(?)が咲いています。これから、夏にかけて勢いを増していきます。
タンポポもまだまだ元気です。 一年中?
新しい帰化植物、セイヨウヒキヨモギ(?)も近年、木津川土手で勢いを増しています。触ると、蜜のようにネバネバしています。石川啄木さんのように、草むらで寝ころびたい人には不評かも?
~♪不来方の お城の草に寝ころびて 空に吸われし十五の心♪~ (啄木)
 最近は、草に寝ころぶ人も少ないですね。 ブルーシートを敷くなら坐る?
 では、このへんで。次は「小満」です。

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2018年5月14日 (月)

二十四節気「立夏」・ノビルの頃

 5月5日は、二十四節気の「立夏」でした。いよいよ初夏の始まりです。
5日は、良く晴れました。自らに課した課題、「節気の日の撮影」で、木津川土手に出掛けて来ました。
 体調不良、目の不調などで画像処理に時間がかかり、少し時期遅れの更新です。

 今の時期、土手にはいろんな植物が咲いていますが、飄々としてユーモラスに咲いているのがノビルです。
 かっては、平安貴族の食卓にも上りました。万葉集にも出てきます。

~♪醤(ひしほ)酢に 蒜(ひる)つき合へて鯛願ふ 
  我にな見えそ 水葱のあつもの ♪~  (長居吉麻呂)

意味:ひしおと酢とのびるをあえものにして鯛を食べたいと思っていた私に、水葱の吸い物を見えないようにしなさい。
  *醤(ひしお)は醤油の元祖  *水葱の吸いものは、今では高級食材

写真は、すれ違うノビル。反目するノビル。謝るノビル。
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  訴えるノビル。立ち上がるノビル。立ち向かうノビル。

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  ノビルを見ながらノビルの詩を作ってみました。

~♪「ノビルのうた」
ノビルはのびる
野でのびる
すれ違い
時にはすねて
のびればのびて
頭を下げる

ノビルはすべてを知っている
人は幸福を求め
不幸を押しつける
人は平和を叫び
戦争をする
人は真実を主張し
嘘をつく

ノビルに幸福はいらない
平和もいらない
真実もいらない
ただただのびる
のびのびのびる
ノビルはのびる
野でのびる  ♪~

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  奈島付近の土手の斜面では、ブタナが大勢力になっています。

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  ブタナとは、可哀想な名前ですが、初夏の土手を美しく飾っています。

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  時には道の脇で、通り過ぎて行く人に、そっと初夏を知らせています。

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  5月5日は、子どもの日です。土手で遊ぶ家族の姿もよく見かけました。
     (次回に続きます。)
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2018年4月29日 (日)

二十四節気「穀雨」・土手の花たち

二十四節気「穀雨」の散歩をさらに続けましょう。

  木津川土手の富野付近には、土手の斜面にキンポウゲが群生しています。
ロウのような花の表面が、光を反射してキラキラと輝いています。
風が吹くと、光の波が土手の上を渡っていきます。

~♪ 颯々と 風に吹かれて キンポウゲ 花 群れゆらぐ 独り立つ土手 ♪~

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  木の上でホオジロが、鳴いています。恋のさえずり? 縄張りの主張?
ホオジロの鳴き声は、「イッピツケイジョウ」と、昔の人には聞こえたようです。初夏を知らせるために、「一筆啓上」ということですか。
タンポポもアカツメグサも、濃くなる緑の中で陽を浴びています。

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  私が夢中でタンポポを撮影していると、後ろから声をかけられました。
「タンポポの旅立ちですね。」と…。
若くない女性です。私より年上? 少し話をすると、何か上品な感じ…。
「短歌でもやっておられるのですか?」
答えは、短歌サークルで活動しているとのことでした。 こっそり1枚。

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  ツメクサの黄色い花に混じって、スズメノヤリ(?)が茶色いタネをつけています。これはこれで面白いですね。
通りがかった人が、ミニワレモコウみたいと言っていました。
可憐な花と言えば、ニワゼキショウもなかなかなものです。
黒くて丸いつぼみ(?)が印象的ですね。

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  薄紫の雲が広がっているように見えるマツバウンランも、清楚な感じです。
しかし、見かけによらず繁殖力は強力なようです。
清楚さでは、やはりスミレですね。宝塚歌劇を代表する歌・「すみれの花咲く頃」では、~♪すみれの花咲く頃/はじめて君を知りぬ/君を思い 日ごと夜ごと/悩みし あの日の頃♪~ と歌っています。

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  今の時期、土手で最大の勢力を持っているのはカラシナです。

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  カラシナの土手を人々が行きかいます。
カラシナに黒いアゲハがやって来ました。ジャコウアゲハ(?)。

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  今の時期に土手で勢力を持っているのは、カラシナ、カラスムギ、スカンポ(スイバ)です。
~♪土手のスカンポ ジャワサラサ 昼はホタルがねんねする 僕ら小学一年生 今朝も通って 又戻る スカンポ スカンポ 川のふち♪~
小学唱歌、「スカンポの咲く頃」です。なつかしいですね。今でも歌われているんでしょうか?
ケヤキの木も、すっかり緑の葉に覆われ始めました。
カラシナの中に夕日が沈み、今日も一日が終わっていきます。
穀雨の日の散歩は、ここまでです。では。また。

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2018年4月26日 (木)

二十四節気「穀雨」2018

4月20日は、二十四節気の「穀雨」でした。暦便覧によれば、「春雨降りて百穀を生化すれば也」です。やわらかな春の雨が降り、田畑の準備が整う頃です。

 4月20日、木津川土手には、どんな風景が待っていてくれたのでしょうか?
早速、紹介していきましょう。

 先ず、木津川土手の大榎のもとへ。
人は生きていくために、幸せを必要とします。
淡々と生きるこの巨木に、幸せは関係あるのでしょうか?
大榎は薄緑の葉を広げ、日に日に緑が濃くなっていきます。
そんな時、大榎も幸せを感じていると思うのは、私だけでしょうか?

柿の若葉も、眩しく輝いています。
   (岡橙里)
~♪ 白雲と 柿の若葉と麦の穂と あはれわびしき ふるさとを見る ♪~

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  土手の斜面には、スミレが咲いています。
生存競争の激しい土手の草むらで、ひっそりと咲いている小さな花を見ると、素直にもっと生きたいと思う気持ちが湧いてきます。

~♪ かく生きて 心癒やさる 菫草 ♪~

 国木田独歩の菫の詩も紹介してみます。儚くも清純な恋の歌ですね。

~♪  「菫」
 春の霞に誘はれて
 おぼつかなくも咲き出でし
 菫の花よ心あらば
 たゞよそながら告げよかし
 汝れがやさしき色めでて
 摘みてかざして帰りにし
 少女(おとめ)よ今日も来たりなば
「君をば恋ふる人あり」と。 ♪~

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  土手の斜面で、黄色い花をつけているのはブタナです。ちょっと可哀想な名前をつけられていますが、雑草に酷い名前が付くのは、いつものことですね。
フランスでは、「豚のサラダ」と呼ばれているとのことです。日本名は直訳?
ヨーロッパ原産で、昭和の初め頃に日本へ渡ってきたそうです。

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  黄色い斑点のように、ブタナの背後を飾っているのはクスダマツメクサ(?)です。
春の花に黄色い花が多いのは、アブなどの昆虫を呼び寄せるための生殖戦略ですね。
カタバミも道端で黄色くけなげな花をつけています。

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  土手のひょうきん者、ノビル君が今年もよろしくと挨拶しています。
また会えましたね。ノビル君。
ひょうきん者といえば、ヘラオオバコも負けてはいませんね。ロケットみたい?

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  黄色い花と言えば、ミヤコグサも上品な味を出しています。
花が烏帽子のように見えるのでエボシグサとも言うそうです。もとは平安貴族?

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  黄色の点描画のような土手の上を、自転車で散歩の人が通ります。
ついこの前まで咲き乱れていた桜の木には、もうサクランボです。
  (与謝蕪村)
~♪ 来てみれば 夕の桜 実となりぬ ♪~

遅咲きの八重桜も散り、花びらが道の端に吹き寄せられて、小さな川のようです。
桜の季節は終わり、止めようもなく季節は移ってゆきます。間もなく初夏ですね。
 (つづく)
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2018年4月18日 (水)

二十四節気「清明」2018

 4月5日は、二十四節気「清明」でした。「清明」とは清浄明潔の略。
空は晴れ渡り、百花が咲き乱れる季節です。

 二十四節気当日の写真をもって、その節気全体の写真とする自己ルールで、写真を写してきましたが、天気が悪かったり、体調が悪かったりで、4月10日にやっと撮影に出かけることができました。
  4月10日といえば、七十二候でいえば、「清明」の次候「鴻雁かえる」です。
ちなみに、「清明」の初候は「玄鳥至る」。末候は「虹始めてあらわる」です。
確かに、ツバメが飛び始めていました。

 では、二週ほど遅れましたが、今年の「清明」の頃です。

 長田弘さんの詩に、「世界は一冊の本」というのがあります。

~♪………
 書かれた文字だけが本ではない
 日の光、星の瞬き、鳥の声、
 川の音だって、本なのだ。

 ブナ林の静けさも、
 ハナミズキの白い花々も
 おおきな孤独なケヤキノの木も、本だ。
  ………
 人生という本を、人は胸に抱いている。
 一個の人間は一冊の本なのだ。
   ………
 200億光年のなかの小さな星。
 どんなことでもない。生きるとは、
 考えることができるということだ。
  ………
 本を読もう。
 もっと本を読もう。………♪~

  青谷川周辺の山では、木々が一斉に芽吹き始め、人の言葉では表せない無言の言葉で、自然が語りかけています。
いのちの輝きを記した自然の本のページが開かれたのです。
日本人の使う俳句の言葉・季語で言えば、「山笑う」ですね。

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  木津川土手の大榎も、柔らかな芽を伸ばしてきました。
今の時期、木津土手ではソメイヨシノは終わり、山桜や遅咲きの八重桜が満開になっています。
      (伊藤左千夫)
~♪  花にちる 人の心を引きとめて しばしおくるる 八重桜花 ♪~

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  木津川土手の奈島付近にある八重桜です。陽寿園という老人施設がある所です。

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  土手の斜面には、タンポポの絨毯。カラスノエンドウ。
満開の八重桜を背景に、カラシナです。

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  午後からは、鴻ノ巣山へ出掛けました。
鴻ノ巣山の木々も芽を吹いてきました。見上げていると目が回りそう。
地面には、たくさんのクサイチゴの花。
花はたくさんあるのに、熟した実には出会わないです。 誰かが先採り?

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  鴻ノ巣山は今、三ツ葉ツツジの時期です。
散歩の人やハイキングの人が行き交います。

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  木々の葉の緑と紫の三ツ葉ツツジのコントラストが爽やかです。

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  散り残る山桜。三ツ葉ツツジ。勢いを増す新緑。まさに「清明」の風景です。
ソメイヨシノは散りましたが、花が散った後に出てくる若葉は力強いです。
高田敏子さんの詩に、「樹の心」という詩があります。

~♪ 「樹の心」
花の季節を愛でられて
花を散らしたあとは
忘れられいる さくら
  ………
忘れられているときが
自分を見つめ 充実させる時であることを
樹は知っている ♪~

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  三ツ葉ツツジ。山桜。楓の若葉。
  (土田耕平)
~♪ あかかりし 芽どきはすぎて楓の 若葉しづかに なりにけるかも ♪~

では、清明の頃の撮影はここまでです。

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2018年4月15日 (日)

伏見の宇治川派流の桜

 3月の終わり頃、二十数年前の職場の同僚と会食するため伏見へ行きました。
少し時間があったので、京阪中書島駅付近で下車をして、宇治川派流の運河沿いを散歩してみました。
この運河は、伏見城の築城用の建築資材を運ぶために作られたとのことです。
現在は、十石舟が観光用に運行されています。
早くも落花が始まっていて、風が吹くと花吹雪になっていました。
       (三ヶ島葭子)
~♪ はらはらと 桜散るかな美しき 恋に乱るる 心のごとく ♪~

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  咲き終えたたくさんの花びらが寄り合い、花筏となって流れていきます。
      (与謝野鉄幹)
~♪  吹く風を うらむ色なく 散りにけり 花のこころは我も及ばず ♪~

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   運河沿いには、白いユキヤナギも咲いていていました。
長健寺という寺にも寄りましたが、名物のしだれ桜は終わっていました。

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  この運河沿いには酒蔵が建ち並び、古きよき時代の雰囲気が溢れています。

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  さらに、桜とユキヤナギの咲く運河沿いの道を歩きます。
日が傾き、夕日が射してきました。

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 夕日に照らされて、ちょっと幻想的な花びらの流れる川になりました。
       (明石海人)
~♪ さくら花 かつ散る今日の夕ぐれを 幾世の底より 鐘の鳴りくる ♪~

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  約束の時間がありますので、このあたりで桜見物は終了です。
       (正岡子規)
~♪ 花散つて 水は南へ 流れけり ♪~

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2018年4月11日 (水)

近鉄富野橋梁付近の桜

 近鉄富野橋梁付近にも、小さな公園があり桜が咲いています。
次の1枚目の写真は、富野の桜堤です。ここから1kmばかり木津川を下ると、近鉄富野橋梁にぶつかります。途中の道に数本桜はあります。

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  近鉄富野橋梁付近は、桜と電車を撮ることができます。
近鉄が奈良電と呼ばれていた頃、この付近は水泳場がありました。
奈良に住んでいた志賀直哉の親子も訪れたことがあるそうです。
遙か昔の話です。

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  土手の斜面に桜が植えてあります。
上から見下ろす形になるので、桜の中に人を写し込めます。
桜と人の距離が近いです。私のお気に入りの場所です。
     (与謝野礼厳)
~♪ 聞きおきし 親の諫めと花の香は 老いて身にこそ しみまされけれ ♪~

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  土手の途中に、休憩用の小屋があります。ここが桜見の特等席です。
いろんな人が入れ替わり、特等席の主人公になります。
桜の花に囲まれた人々。気分が高揚してきます。
   (加賀千代女)
~♪ 見ぬものを 見るより嬉し さくら花 ♪~

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 鳥たちもやって来ます。一番多いのはヒヨドリ。
メジロも時々。チャッカリと蜜を舐めています。

~♪蜜吸いて 花見顔なる メジロかな ♪~

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  下の公園に繋がる階段があります。この上に坐って桜見物。
通る人により桜の表情は変化します。不思議です。花見より人見?

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  日が傾くにつれ、人がどんどん減っていきます。
特等席も、花よりスマホの若者に移りました。

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  次々に人が引き揚げ、桜に夕日が落ちていきます。
急に薄ら寒くなってきました。家路につきます。
では、今年の木津川土手桜見物はこのへんで。
      (与謝蕪村)
~♪ 花に暮れて 我が家遠き 野道哉 ♪~

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