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2017年5月26日 (金)

二十四節気「小満」・風

 5月21日は、二十四節気の「小満」でした。今年も「小満」の頃は、良い天気が続き、空は晴れて心地よい風が吹いていました。木々は緑の若葉を広げ、初夏の風は若葉を揺らしながら吹き抜けていきます。五月はやはり、「風」を感じる季節ですね。
 初夏の風を表した「風の名前」も多いです。風を楽しんだ古の人に乾杯です。
  「青嵐」。 「薫風」。 「新樹風」。 「若葉風」。
  「青東風(あおこち)」。「菖蒲東風(しょうぶこち)」。「落梅風」。
  「麦嵐」(麦秋の頃の風)。「ながし」。(初夏の長雨の頃吹く南よりの風。)

 初夏の風を、実に爽やかに歌った詩を一つ紹介しましょう。

     ~♪ かぜとなりたや はつなつの
     かぜとなりたや かのひとの
          まえにはだかり かのひとの
          うしろよりふく はつなつの
          はつなつの かぜとなりたや      ♪~

 「 かぜとなりたや はつなつの かぜとなりたや…」。爽やかな緑の風になって…。かの人のまわりを吹く、ちょっといたずらな風になって……。ほんとうに初夏の風になって、爽やかに吹き渡っていきたくなりますね。 お気に入りの詩。
 この詩は、詩人で版画家の川上澄生氏の「初夏の風」という木版画に彫られている作品ということです。棟方志功氏は、この作品をみて版画家を志したとか…。

 中原中也さんも風のでてくる詩を書いています。彼がこんな詩を書いていたと思うと、ちょっと安心しますね。ちょっとだけ…。
                                 (未発表詩篇/早大ノート)
  ~♪ 吹く風を心の友と             
     口笛に心まぎらわし
          私がげんげ田を歩いていた十五の春は
     煙のように、野羊(やぎ)のように、パルプのように、

     とんで行って、もう今頃は、
     どこか遠い別の世界で花咲いているであろうか
     耳を澄ますと
     げんげの色のようにはじらいながら遠くに聞こえる
     ・・・・・
     それが何処か?――とにかく僕に其処(そこ)へゆけたらなあ……
     心一杯に懺悔して、
     恕(ゆる)されたという気持の中に、再び生きて、
     僕は努力家になろうと思うんだ――         ♪~

「…僕は努力家になろうと思うんだ…」。15歳の頃の中也さんは、短歌を作ったり、弁論大会に出場したり……。 次の年には、落第、転校……。
 季節に風があるように、人生にもいろいろな風がありますね。

 今の時期、木津川土手の風景の中で、一番風を感じさせる植物といえば、「茅花(つばな)」です。風に吹かれるままに、飄々と揺れる白い穂は、何か漂泊感を感じます。
 では、「小満」の頃の木津川土手へ散歩へ行きましょう。風をいっぱいに感じながら……。ただし、パソコン上でですが……。
  ★2015年の「小満」へのリンク →  こちら
    ボブディランの「風に吹かれて」や種田山頭火の歌も出てきます。
  ★2014年の「小満」へのリンク →  こちら
        夕日に輝く茅花が見られます。
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   今の時期、土手で見逃せないのは「ノビル」です。のんびりしているのか? のびのびしているのか? 何かとらえどころがないところがいいですね。こんなことを言うのは、必死で生きているノビル君に失礼か?
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   ノビルは、万葉の頃にはちょっとしたご馳走だったようですよ。
  ~♪ 醤酢(ひしはす)に 蒜(ヒル)搗き合てて 鯛願う 我にな見えそ 水葱(ナギ)の羹(あつもの) ♪~
   意味:酢味噌(すみそ)和えのノビルと、鯛を食べたいと思っているのに、ナギの汁なんか見せないで下さい!
 「時代が変われば価値も変わるんでしょうね? ノビル君。」 では、また。
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コメント

墓石さん おはようございます。(*^-^*)

まさに今の時期は風の季節ですね。
洗濯ものはよく乾きますし、冬の始末にはふさわしい
です。無精な私でもとっくに終えましたが。

先日土山へ行った時、つばなを見ました。やはり風に揺れて
いまして、あー墓石さんがよく木津川で撮ってられる草だ!
と思いましたよ。季節のものはいいですね。

これが済むと梅雨。涼しいから案外好きなんですよ。

投稿: 輝子 | 2017年5月27日 (土) 10時40分

輝子さん、おはようございます。

今日は日差しもあり、風もあり、湿度も低くて
過ごしやすそうな一日になりそうですね。

滋賀県の土山ですか。ブログで拝見しました。
輝子家の庭に紫陽花登場しましたね。
もう紫陽花の季節なんですね。
バックがよくボケて、なかなか良いですね。

投稿: 墓石 | 2017年5月27日 (土) 11時31分

墓石さま。こんにちは。

風の風景、楽しませていただきました。
ありがとうございます。

「かぜとなりたや かのひとの」
「はつなつ」だからこその優しさ、
 素敵なフレーズですね。

4月の暴風で、家の屋根が少し壊れました。
同じ風なのに… 風は不思議です。

「中也少年」の詩は、微笑ましいです。
そのあと暴風に見舞われたとしても
風は、心まで澄ましてくれたのでしょうね。

ご体調が少しでも回復されますように。
「はつなつの風」を、お見舞いにお送りします。

投稿: ひかる | 2017年5月27日 (土) 19時43分

ひかるさん、こんばんは。
「はつなつの風」をお見舞い頂きました。
     ありがとうございます。

4月の暴風、そんなに大変だったんですか。
屋根が壊れるとは……。
私の住んでいるところでは、暴風は無かったような…?
発達した積乱雲の風かもしれないですね。

今日は自転車で、近くの図書館まで行ってみました。
何ヶ月ぶりかの自転車でした。
出来るだけ体を動かすよう、心がけています。 では。

投稿: 墓石 | 2017年5月27日 (土) 20時14分

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