« 定期診察(120)・貧血と病気進行 | トップページ | 眼科の定期診察 »

2016年12月 9日 (金)

二十四節気「大雪」2016前半

 12月7日は、二十四節気の「大雪」でした。いよいよ冬の真っ只中に入っていく時期です。京都府南部の「大雪」当日は、冬晴れの空が広がり、白い雲が流れていました。  早速、「大雪」の頃の風景散歩に出かけましょう。

 今日は特別企画として、童謡詩人の金子みすゞさんと一緒に出かけます。
  金子さんが生きた大正という時代は、こどもや女性、下積みで働く人など、今まで社会の中で抑圧されていた人々が、人間性を開放し立ち現れてきた時代です。大正デモクラシーの時代ですね。
 金子さんは、子どものような純粋な眼差しで自然と対話し、童謡詩を作りました。弱者への眼差し、すべてのものに価値を見出す眼差し。金子さんは、女性や子どもが人間らしくあるための、「近代」という時代の扉を開けた女性の一人と言えます。しかし、夫の浮気、詩作への無理解、子どもの養育権を奪われるなどにより、26歳という若さで自死し、新しい時代で羽ばたくことはできませんでした。

  最近私は、貧血のためヨボヨボと行動しています。文化パルクに寄って、その後、児童公園で休憩です。公園では紅葉は終わりに近づき、落ち葉がたくさん積もっています。
   ~♪ 落ち葉のカルタ  (金子みすゞ)
  山路に散ったカルタは
  なんの札。
  金と赤との落ち葉の札に、
  虫くひ流の筆のあと。

  山路に散ったカルタは、
  誰が読む。
  ・・・・

  山路に散ったカルタは
  誰がとる。
  むべ山ならぬこの山かぜが、
  さっと一度にさらっていく。  ♪~

 落葉はカルタ。誰にも取られないカルタ。誰にも読まれないカルタ。風があっという間にさらっていきます。
Taisetu2016a101Taisetu2016a102Taisetu2016a103  

 

 

 

   降り積もった金色のカルタ。
 いや、カルタではなく金色の布団。ボロボロなチョウが最後の時を迎えています。優しい金色の布団にくるまれて・・・。 桜の赤い紅葉と白い雲がお見送り。
Taisetu2016a201Taisetu2016a202_2Taisetu2016a201_01  

 

 

 

   児童公園の傍を、近鉄特急が走り抜けていきます。
 間もなく終わりを迎える桜の紅葉。青い空に映えています。
 木の枝に陣取る雀たち。
Taisetu2016a302Taisetu2016a301Taisetu2016a303  

 

 

 

   住宅街を離れて田んぼ道を進みます。青い空が大きく広がります。白い雲が浮かんでいます。人はいつも、雲と対話してきました。雲は、なんのために、どこへ向かってゆくんでしょうね。
  ~♪ 雲  (金子みすゞ)
  お山に誰を
  みつけたろ、
  雲はお山へ
  はいったよ。

  お山にゃ誰も
  ゐなかった、
  雲は山から
  出てきたよ。

  つまらなさそうに 
  夕ぞらを、
  雲はひとりで
  飛んでたよ。  ♪~

 流れてゆく雲は、友だちを捜していたんですね。金子さん。
Taisetu2016a401Taisetu2016a402Taisetu2016a403  

 

 

 

   たんぼ道を進みます。田んぼには、藁地蔵です。今の時期、剪定したイチジクの枝を燃やす煙が上がっています。温かい小春日です。
Taisetu2016a501_01Taisetu2016a501Taisetu2016a501_03  

 

 

 

   冬ネギ(?)の畑。畦道をゆく人。光る枯れ草。
  ~♪ 土   (金子みすゞ)
     こッつん こッつん
   打たれる 土は
   よい畠になって
   よい麦生むよ。

   朝から晩まで
   踏まれる土は
   よい路になって
   車を通すよ。

   打たれぬ土は
   踏まれぬ土は
   要らない土か。

   いえいえそれは
   名のない草の
   お宿をするよ。         ♪~

 「名のない草のお宿をするよ。」ですか。この世界は、人間が求める価値だけでで成り立っているのではなく、この世界にあるものすべてに意味があり、価値があるのですね?・・・金子さん。
Taisetu2016a601Taisetu2016a601_02Taisetu2016a601_01  

 

 

 

   古川の土手にやって来ました。しだれ桜の紅葉が終わろうとしています。名木の二代目の楠木は、葉っぱも青々と頑張っています。柳の木もまだ元気ですね。
Taisetu2016a701Taisetu2016a702Taisetu2016a703  

 

 

 

   「金子さん。古川沿いでは、まだ花が残っていますね。アレチハナガサ。ヒメジョオン。ホトケノザ。おまけに蝶まできていますよ。」
    ~♪ 草の名   (金子みすゞ)
   人の知ってる草の名は、
   私はちっとも知らないの。

   人の知らない草の名を、
   私はいくつも知ってるの。

   それは私がつけたのよ、
   好きな草には好きな名を。

   人の知ってる草の名も、
   どうせ誰かがつけたのよ。

   ほんとの名まえをしってるは、
   空のお日さまばかりなの。

   だから私はよんでるの、
   私ばかりでよんでるの。   ♪~

 空のお日さまの下では、みんな対等ですからね。他の人が勝手につけた名前など知らなくても、自然と対話できますね。

Taisetu2016a803Taisetu2016a802Taisetu2016a801  

 

 

 

   たんぼ道をお母さんとと娘さんが散歩していますね。蓮田は、もうすっかり枯れて夏の想い出に漬っているようですね。
  ~♪ 土と草  (金子みすゞ)
  母さん知らぬ
  草の子を、
  なん千万の
  草の子を、
  土はひとりで
  育てます。

  草があおあお
  茂ったら、
  土はかくれて
  しまふのに。   ♪~

 蓮の花や草たちが育つためには、土が必要ですね。
 土はお母さんのようなもの? 母なる大地?
 子どもの養育権を奪われたことは、大きな衝撃でしたね。お察ししますよ。
Taisetu2016a901_01Taisetu2016a901Taisetu2016a902  

 

 

 

   この日、子グモたちが一斉に糸を吐き、新天地をめざすバルーニングが見られました。あるものは風に乗り、遠くまで旅をしたことでしょう。田んぼは、クモの糸で埋め尽くされています。夕陽が当たると、まるで海のようですね。たくさんの命が暮らす海。
 いつも感動します。
                        <次回に続きます>
Taisetu2016a9101Taisetu2016a9102Taisetu2016a9103  

 

 

 

 

|

« 定期診察(120)・貧血と病気進行 | トップページ | 眼科の定期診察 »

コメント

墓石さん こんばんは。(*^-^*)

文化パルクの紅葉から青い空、蝶の生きる様、
枯れ蓮や子くものバルーニング。こんなに
田んぼに糸を引き太陽が照らす様は見た事がありません。
自然のなす様は思いがけないし、美しいですね。

金子みすずさんの心打たれる詩と相まって、詩情豊かに
表現され、墓石さんが文学者に感じます。

大正のまだ女性の権利の低かった時代。夫の裏切り、
子供まで奪われ、自死されたその心情が解りますね。
でも金子さんは優しい素直な素晴らしい人でしたね。
思わず引き込まれました。貧血なのに素晴らしい写真
ありがとうございました。

投稿: 輝子 | 2016年12月 9日 (金) 19時43分

輝子さん、こんばんは。
写真を見ていただきありがとうございます。

金子さんの生きた時代は、まだまだ女性の地位は低かったようです。
養育権とか、夫側の自由だったらしいですね。
金子さんの詩には、はっとさせられるものがあり好きです。

貧血で、撮影はきつかったです。疲れてすぐ座りたくなっていました。
この分だと、冬至の撮影はお休みするかもです。

投稿: 墓石 | 2016年12月 9日 (金) 20時59分

墓石さま こんばんは。

貧血でしんどい中、
撮ってくださった情感あふれる風景、
どれもこれも素敵です。

久しぶりに金子みすゞさんの詩を読んで、
改めて感動しています。
風景写真とすばらしい解説のおかげです。
ありがとうございます。

子グモも植物も、みんなみんな冬支度ですね。
冬至は無理をなさらず、ご無事に春を迎えてください。

投稿: ひかる | 2016年12月10日 (土) 20時38分

ひかるさん、こんばんは。
写真を見ていただきありがとうございます。

今回、金子みすずさんの全詩をチェックしてみました。
全詩といっても、JULA出版から出ている全3巻です。
たった6年間しか作詞をしていないので作品数は多くないです。
私もあらためて、金子ワールドを見直しました。

昨日、無理をして本の買い出しに行きました。
ほんとに疲れました。今日は完全引きこもり生活でした。
春まで長そうです。おとなしく生活します。

投稿: 墓石 | 2016年12月10日 (土) 22時26分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/522242/64601712

この記事へのトラックバック一覧です: 二十四節気「大雪」2016前半:

« 定期診察(120)・貧血と病気進行 | トップページ | 眼科の定期診察 »