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2016年11月25日 (金)

二十四節気「小雪」2016

 11月22日は、二十四節気の「小雪」でした。少しずつ寒さが増して来ました。22日の「小雪」当日は、良い天気になりましたが、小春日和と言うには、少し風が強かったです。その後、24日は、南岸低気圧の通過により天気が崩れ、関東方面は雪だったようです。しだいに季節は本格的冬へと進んでいきます。
 では、「小雪」の時期の、木津川土手周辺の散歩写真を紹介しましょう。

 田んぼでは藁の束が並び、畦道では種子をつけ終わり、役目を終えたエノコログサやアメリカセンダングサが茶色く変色しています。花の姿はめっきりと少なくなり、風景は冬へ冬へと変化していきます。
 中国の詩人杜甫は、「春望」という詩で、~♪国破れて山河在り♪~と詠いました。
 戦乱で荒れた国土。無常にも変化する人の世。しかし、変わらずに在り続ける自然。その対比の中で感慨にふける杜甫。人はいつも、風景に語りかけ、風景の中で思考し、時には風景に自分を投影し、風景とともに生きてきました。
 この冬枯れていく野に立って、杜甫なら何という詩を作るでしょうか。
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   プロレタリア詩人の壺井繁治に、「氷河」という詩があります。
  ~♪ 「氷河」      壺井繁治
      とぼしき花を眺めて
   日は暮るる

   花のまわりの
   空気いよいよ冷え
   もはや蝶も姿見せず

   どこからも便りなく
   秋の夜を
   虫の声
   水のごとく流る

   何を求めて鳴き通す虫の声ぞ
   わがこころのなかに流れ来たりて
   ついひに氷河となる    ♪~

  冬枯れていく野。冷えていく空気。止めようもなく広がる戦争。孤立していく我が身。戦前の氷河のように厳しい時代に作られた詩ですね。
 では、今の時代は? 間もなく終わる我が身は? 私にとって、風景はどうも優しすぎるように思われます。 人間が甘くできているのか? 厳しさがたりない?
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   街の中では、児童公園の木が紅葉しています。高校生らしい子がブランコに載っています。一人は、歩きスマホではなく、ブランコスマホ。スマホ世代ですね。
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   城陽市の名木の榎も黄葉しています。この樹は、不思議な二本立ち。
 土手の上の名木、大榎木もゆっくり黄葉が始まりました。この樹の前に立つと、いつも樹が何かを語りかけてくれるような気がします。 今日の語りかけは?
 長田弘さんの、「樹、日の光り、けものたち」を紹介してみます。
    ~♪  樹が言った。きみたちは
        根をもたない。葉を繁らすこともない。
        そして、すべてを得ようとしている。

        日の光りが言った。きみたちは
        あるがままを、あるがままに楽しまない。
        そして、すべてを変えようとしている。

        けものたちが言った。きみたちは
        きみたちのことばでしか何もかんがえない。
        そして、すべてを知っていると思っている。
                ・・・・

 樹は黙って立ち、日の光りは輝いているだけなのに・・・。人間の存在は、何と傲慢で欲深い存在なのでしょうか。そして、詩は次のように締めくくられます。
        どこでもなかった。ここが、
        われわれの居場所だった。
        空の下。光る水。土の上。  ♪~
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   大榎木の下で、少女二人、犬の散歩の人。
 大榎木のある土手の、すぐ下の田んぼで作業する人。 田んぼの冬支度?
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   土手の上の木々は、よく紅葉しています。紅い落ち葉が、地面の上で風に吹かれています。ヴェルレーヌの「秋の歌」(上田敏訳)では、 ~♪……色かへて/涙ぐむ/過ぎし日の/おもひでや。/げにわれは/うらぶれて/ここかしこ/さだめなく/とび散らふ/落葉かな。 ♪~ と、風に舞う落ち葉に我が身を重ねます。
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   地面すれすれに視線を下げると、散った落葉は、温かく、優しく、何かを包もうとしているように見えます。落ち葉たちは、何を優しく包もうとしているのでしょうか?
  冷えていく地面? 夏の想い出? 若かった頃の情熱? 春への希望?
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   寺田堤の欅も紅葉が始まりました。役目を終え紅葉し散っていく葉っぱたち。青空に映え、陽の光に眩しいです。
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   紅葉。黄葉。青い空。雲。陽の光。道をゆく人々。切り取られた一瞬の時間と空間。  散歩写真の楽しみですね。
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   夕陽の時間になりました。今日も一日が終わりました。
 小林一茶の句です。    ~♪ 日の暮の背中淋しき紅葉哉 ♪~ 
 少しだけですが写真が残っていますので、次回に続きます。 では、また。
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コメント

墓石さん おはようございます。(*^-^*)

四季の内最もドラマチックな時期ですね。
木津川土手や田んぼの晩秋、いつもながら
素晴らしい!
冬へ冬へと向かいますが、自然は1番輝く
でしょうか。自然は美しいですが、
人間は見難いですね。

稲も草もあの水水しかった姿は変わって
ますが、また違った美しさでしょう。

体調は如何でしょうか。
無理しないでくださいね。

投稿: 輝子 | 2016年11月27日 (日) 09時11分

輝子さん、おはようございます。
写真を見ていただきありがとうございます。

花もめっきり少なくなり、冬らしい風景になってきました。
紅葉もまもなく終わりですね。どこへも撮影に行けないまま、
冬になってしまいそうです。隣町の宇治田原までが遠く感じられます。

輝子さんの宇治田原、柿と茶畑の写真拝見しております。
教林坊へも行かれたそうですね。私も以前行ったことがあります。
楽しみにしております。

投稿: 墓石 | 2016年11月27日 (日) 10時30分

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