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2016年8月13日 (土)

二十四節気「立秋」2016後半

 「立秋」後半の写真です。
 今の時期、土手の斜面は、セイバンモロコシなどの背の高い草で覆い尽くされています。まさに「夏草」と呼ばれる草たちです。何かを拒むかのように、荒涼として生い茂る夏草。この草たちを好きな人は少ないと思います。
  芭蕉は、~♪ 夏草や兵どもが夢の跡 ♪~ と詠みました。栄華の夢破れ、その跡に、人の世の無常感を湛えて生い茂る夏草たちです。
 長田弘さんの詩にも、「草が語ったこと」という詩があります。
 ~♪ 草が語ったこと      
   空の青が深くなった。
   木立の緑の影が濃くなった。
   日差しがいちめんにひろがって、
   空気が一団と透明になった。
   どこまでも季節を充たしているのは、
   草の色、草のかがやきだ。
   風が走ってきて、走り去っていった。
   時刻は音もなく移っていった。
   ・・・・
   ひとが一日と呼んでいるのは、
   ただそれきりの時間である。
   ただそれきりの一日を、
   いつから、ひとは、慌しく
   過ごすしかできなくなったのか?
   ・・・・ひとは、
   なにも壊さずにいることができない。
   草は嘘をつかない。うつくしいとは、
   ひとがそこにいない風景のことだ。
   ・・・・ 人は未だ、
   この世を讃える方法を知らない。   ♪~
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   大榎に向かいましょう。
 近鉄の鉄橋を横切ります。夏草の間から、電車が行くのが見えます。
 土手の斜面に生い茂る夏草の上を風が渡ります。風に揺れる葉が、太陽の光を反射して白く燦めいています。夏草は、無言の燦めく言葉で何を語っているのでしょう。人の世の儚さ? 人間の愚かさ? それとも・・・?
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   青い空をまん丸い雲が流れていきます。あの雲に乗っているのは、ノンちゃん? それとも・・・? 懐かしい人は、みんな雲に乗ってやって来てくれます。
  水主神社の小さな鎮守の森。
 田の上を渡っていく風。  どれも夏と秋のはざまの風景です。
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   大榎到着です。ここで遅い昼食です。
 大榎の下に入ると、大榎が集める風が涼しいです。
 長田弘さんは、巨木の出てくる詩をたくさん作っておられます。「人はかって樹だった」という詩集も出しておられます。
 ~♪ むかし、私たちは          (長田弘)
   木は人のようにそこに立っていた。
   言葉もなくまっすぐ立っていた。
   立ちつくす人のように、
   ・・・・・
   物語の家族のように、
   母のように一本の木は、
   父のようにもう一本の木は、
   子どものように小さな木は、
   どこかに未来を探しているかのように、
   遠くを見霽かして、
   凛とした空気のなかに、
   みじろぎもせず立っていた。
   私たちはすっかり忘れているのだ。
   むかし、私たちは木だったのだ。   ♪~ 

 ~♪ 大きな木
    大きな木をみるとたちどまりたくなる。
    ・・・・・
    おおきな木の下に、何があるのだろう。
    何もないのだ。何もないけれど、
    木の大きさとおなじだけの沈黙がある。
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   樹に向かって手を合わせている人がいます。何を祈っているのでしょうか?
 長田弘さんの詩です。
 ~♪  立ちつくす
   祈ること。ひとにしか
   できないこと。祈ることは、
   問うこと。みずから深く問うこと。
   問うことは、ことばを、
   握りしめること。 そして、
   空の、空なるものにむかって、
   災いから、遠く離れて、
   無限の、真ん中に、
   立ちつくすこと。
   大きな森の、一本の木のように。 
   ・・・・ ♪~
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   さすが夏休みです。捕虫網を持った少年がやって来て、樹の下の影に入っていきました。私も子どもの頃、蝉取りによく行きました。
 ~♪ 森のなかの出来事        (長田弘)
   森の大きな樹の後ろには、
   過ぎた年月が隠れている。
   日の光と雨の滴でできた
   一日が永遠のように隠れている。
   ・・・・
   音のない音楽が隠れている。
   言葉のない物語が隠れている。
   ・・・・
   しかし、大きな樹の後ろには、
   いまでも子どものきみが隠れている。
   ・・・・
   森の大きな樹の後ろには、
   影を深くする忘却が隠れている。
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   土手には、百日紅の花も盛りです。赤も白もあります。
 ~♪ 百日紅の 花のさかりとなりにけり  眺めて居らな  寂しがりつつ ♪~
                                         (北原白秋)
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   ヤマボウシの木に実ができました。丸い宇宙船のようです。まだ、数が少ないですが赤くなった実もあります。
 写真を撮っていると、突然、アブラゼミが目の前にやってきて鳴き始めました。あまりの至近距離で驚きました。
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   お別れは、夕方の3枚です。なにしろ西の空に雲の多い日ばかりですので、あまり美しい夕陽とは言えませんが・・・。それに、体調不良のためあまり撮影にも出かけられていませんもので・・・。(言い訳です。)  では、次は「処暑」です。
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コメント

橋本さん 毎日暑いですね。お元気で何よりですよ。蓮撮影で真っ黒に日焼けしてしまいました。暑さに負けずお過ごし下さいね。

投稿: 花岡明恵 | 2016年8月15日 (月) 22時42分

墓石さん こんばんは。(*^-^*)

大榎もますます大きくなりましたね。夏草も
鬱蒼として、季節によりこんなに変わるのか、と
思います。

まぁ、花岡さん、 こんばんは。(*^-^*)
いつもありがとうございます。

長田弘さんの詩は胸に迫りますね。森の大きな樹の
後ろには、過ぎた年月が隠れている。以下。。。
そんな気持ちで写真を撮れば素晴らしいですね。
表現が難しいですが、気持ちだけは。

百日紅が我が家にもありますが、今年は咲かないのか?
と思っていましたが、咲いて来ました。美しいものですね。

投稿: 輝子 | 2016年8月15日 (月) 23時32分

花岡さん、お久しぶりです。
 といっても、FaceBookで写真は拝見しております。
 ハスの撮影に来られていたんですね。
 暑くて引きこもり生活で、撮影には出かけられません。
 お元気でご活躍下さい。

投稿: 墓石 | 2016年8月16日 (火) 10時51分

輝子さん、おはようございます。
 と言っても、昼前です。
 体調が悪く、朝起きられません。今やっと始動です。

輝子家では百日紅が咲きましたか。長い期間咲く花のようですね。
いいですね。

お盆が終わり、徐々に秋が始まりますね。
涼しい秋風の中を散歩したいものです。

投稿: 墓石 | 2016年8月16日 (火) 10時59分

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