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2016年7月24日 (日)

二十四節気「大暑」2016

 7月22日は、二十四節気の「大暑」でした。一年中で最も暑い時期に突入です。しかし、今年は少し天気が不調です。よく北よりの風が吹き、夜は涼しいです。関東では、まだ梅雨明けしていないとか・・・。

 「大暑」当日、京都府南部は良い天気になりました。気温は高いですが、風が吹いて散歩には最適な一日でした。
 では、木津川土手を目指して、大暑の日の散歩に出かけましょう。

  今日は、家を出て西へと進みます。
 散歩のたびに、とめようもなくうつろう季節の変化に気付きます。
 街路樹の根元にエノコログサです。エノコログサは秋の草だと思われていますが、もう穂が出始めています。道端の草むらに、イヌタデも一本見つけました。やがて来る季節を知らせる小さな存在です。
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   近鉄の踏切を渡ります。
 踏切付近の公園に夏の花、百日紅。走り去る電車。孫を遊ばせる老人。空には夏の白い雲。何げなく過ぎていく、ほんの小さな夏の日の情景です。
  長田弘さんの詩に、「大いなる、小さなものについて」という詩があります。
  ~♪ 替えがたいものの話をしよう。
    ・・・・
        替えがたいものは、幸福のようなものだ。
    世界はいつも、どこかで、
    途方もない戦争をしている。
    幸福は、途方もないものではない。
    どれほど不完全なものにすぎなくとも、
    人の感受性にとっての、大いなるものは、
    すぐ目の前にある小さなもの、小さな存在だと思う。
    幸福は、窓の外にもある。樹の下にもある。
    小さな庭にもある。
    ・・・・
    目の前に咲きこぼれる、あざやかな
    花々の名を、どれだけ知っているだろう?
    何を知っているだろう? 何のたくらむことなく、
    日々をうつくしくしているものらについて。  ♪~
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   田んぼの畦道を行きます。
 畦道の草むらに、秋に咲く野菊(ヨメナ)です。暑い中でも涼しげで美しいです。
 間もなくやってくる秋へ向け、静かに季節の準備が進んでいます。
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   新名神高速道の下を抜けます。突然、土手につながる田んぼ地帯へと出ます。
 青田の上には夏の雲。遠くには愛宕山。青田の上を吹き渡ってゆく風。何処にでもある、何げない夏の風景。うつくしいですね。
  長田弘さんの詩です。
  ~♪ うつくしいものの話をしよう。
    いつからだろう。ふと気がつくと、
    うつくしいということばを、ためらわず
    口にすることを、誰もしなくなった。
    そうしてわたしたちの会話は貧しくなった。
    うつくしいものをうつくしいと言おう。
    風の匂いはうつくしいと。・・・・・
    午後の草に落ちている雲の影はうつくしいと。
    ・・・・
    過ぎてゆく季節はうつくしいと。
    ・・・・
    一体、ニュースとよばれる日々の破片が、
    わたしたちの歴史と言うようなものだろうか。
    あざやかな毎日こそ、わたしたちの価値だ。
    ・・・・
    何ひとつ永遠なんてなく、いつか
    すべて塵にかえるのだから、世界はうつくしいと。 ♪~
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   木津川に沿って、土手の下を北へ進みます。
 鬼百合が咲いています。オニユリは夏の花ですね。
 しばらく進むと蓮田があります。蓮の花。盛り上がる雲。
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   流れる雲。花の影。夏の太陽。 蓮は確かに夏の花です。
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   ちょっと疲れた蓮くんを残して、土手に上がり、北へ進みます。
 土手の上から眺めると、広々と青田が広がっています。雲が流れていきます。
 遠く比叡山を望むことができます。
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   ジョギングする人。犬を散歩させる人。下校する高校生。何の変わったところもない夏の一つの風景です。
 私はいつの頃から、木津川の土手を散歩するようになったのでしょう? いつものように・・・。なくてはならないもののように・・・。
 長田弘さんの詩です。 
 ~♪ なくてはならないものの話をしよう。
    なくてはならものなんてない。
    いつもずっと、そう思ってきた。
    所有できるものはいつか失われる。
    ・・・・
    日々の悦びをつくるのは、所有ではない。
    花。水。土。雨。日の光。・・・・
    何一つ、わたしのものはない。
    ・・・・
    特別なものなんてない。 大切にしたい
    ありれふれたものがあるだけだ。
    素晴らしいものは、誰のものでもないものだ。
        ・・・・
    この世に在ることは、切ないのだ。
    そうであればこそ、戦争を求めるものは、
    なによりも日々の穏やかさを恐れる。
    平和とは 平凡きわまりない 一日のことだ。
        ・・・・                     ♪~
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   土手の看板の上で、ホオジロが鳴いています。 何と?
 烏が二羽、夕陽を眺めて語り合っています。
 「~♪ ほんとうに意味あるものは、ありふれた、何でもないものだ。魂の形をした雲。樹々の、枝々の、先端の輝き。夕方の雲。鳥の影。・・・・~♪」
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   夕陽が沈んでいきます。自転車の夫婦(?)が、家路を急いでいます。
 ありふれた夏の一日が終わろうとしています。
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   お別れの写真は、夕陽の慈姑田。 夕陽の中の向日葵、野菊。
 「~♪ ここに立ち尽くすわたしたちを、世界が、愛してくれますように。♪~」
 今日の散歩は、詩人の長田弘さんとご一緒させていただきました。
                  (長田弘詩集「世界はうつくしいと」より)
     では。また。  次回は、朝の蓮です。
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コメント

墓石さん こんにちは。(*^-^*)

今がもっとも暑いはずですが、爽やかな日が続き
ますね。幸いに思えます。夜にエアコンが要らないですから。
幸せは何気ないものですよね。空を見上げたり、
そよ風に揺らぐ草花を見つめるのも。
そうそう野菊が咲いてましたか。この花が好き
なんですよ。鬼百合が土手に!以外ですね。

自然は美しさに満ちてますね。人間の作ったものより
やはり自然がいいですね。

投稿: 輝子 | 2016年7月25日 (月) 13時24分

 輝子さん、こんにちは。

 輝子さんは、琵琶湖の守山と草津の水生植物公園「みずの森」、
それから城陽のハス田にも行かれたようですね。
 私は、貧血で少々辛い日々を送っていますが、時々は近所へ撮影
 に行っています。
 先日は、朝早く起きてアルプラザ城陽の西側の蓮田に行ってきました。
 写真家のTa氏に会いました。元気そうでした。
 ボチボチですが、カメラと自然を楽しむ生活です。

投稿: 墓石 | 2016年7月25日 (月) 18時20分

まぁ、Ta氏に会われましたか!
気になってました。元気で良かったです!

城陽パルクの西と言えば遠いですが、
蓮が多いのでしょうね。地図に弱くて
同じとこばかりでして。
新名神の工事でいつもの所へ行けず残念でした。

投稿: 輝子 | 2016年7月25日 (月) 18時55分

Ta氏は、顔色も良く元気そうでした。
この蓮田は、スーパーのアルプラザの西側駐車場の前です。
輝子さんの言う長池の蓮田のことではないかと思います。
城陽のハスは、よく手入れされた池のハスではないので、
観賞用のハスには負けますね。

投稿: 墓石 | 2016年7月25日 (月) 20時16分

墓石さま こんばんは。

エノコログサがこんなに「うつくしい」とは!
すべてがホントにうつくしいです!

いつもぴったりの詩を添えていただいて、
今まで私の知らなかった世界が広がっていきます。
ありがとうございます。

家の近所にも「ポケモンGO」に夢中らしき?
若者が何人も出没していてびっくりしました。
うつくしい空も、可憐に咲いている花も、
道行く人も、彼らにとっては関心外のようです。

「世界はうつくしいと」思わずアマゾンで注文してしまいました。
私も日常の風景のうつくしさを発見したいと思います。
ご無理のない範囲で、また楽しませてください。
どうかご体調がまもられますように。

投稿: ひかる | 2016年7月25日 (月) 21時36分

ひかるさん、おはようございます。
写真を見ていただきありがとうございます。

長田弘さんの「世界はうつくしいと」を買われましたか。
私は、自分流解釈で他人の詩をかってに引用していますので、
著者に叱られそうです。
著作権の侵害にならないように、部分引用だけにとどめています。
全体を読まれると、また違った何かを掴めるきっかけになるかもです。

ポケモン探しの若者ですか。ウーン。
私は、花探しの爺さんかも・・・。
私は、交通事故と犬の糞には十分注意をしていますよ。

投稿: 墓石 | 2016年7月26日 (火) 08時45分

こんばんは。(*^-^*)

始めの頃行ってましたのは、京奈和道の暗渠を
くぐり、直ぐに丁度車を置くスペースがあって、
左の蓮田はよく手入れされ、花も立派だったのです。
段々やめられ、今じゃ普通の畑です。それでまっすぐ
進み、古川の橋を渡って直ぐの蓮田でした。そこからは
土手の桜並木が見えます。(右上)または○○中学の西
です。そこは稲の中に蓮が入り面白い。ところが今年は
入れず、もう一つの撮影地、長池の花の小径だけです。

以前はパルク近くへ行ったでしょうか。撮り難くてやめた
と思います。城陽の蓮は自然で風景的にも撮れていいですね!

投稿: 輝子 | 2016年7月26日 (火) 22時31分

輝子さん、おはようございます。

輝子さんは、私より写真歴が長いので、私の知っている城陽のハス田
へはほとんど行かれているようですね。

最近、花Oさんも、城陽のハスをブログにアップされていましたね。
私の場合は、朝起きるのが苦手で、これが最大の課題です。

投稿: 墓石 | 2016年7月27日 (水) 11時32分

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