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2016年1月 8日 (金)

二十四節気写真「小寒」2016

 2016年。新しい年が始まりました。今年最初の二十四節気は「小寒」です。1月6日、この日から「寒の入り」。一年中で一番寒い節気に入りました。
  では、今の時期の木津川土手周辺に出かけてみましょう。

 土手の上に立つと、、枯れたアシやオギの荒涼とした河原が続きます。冬枯れで水量の減った河原には、ところどころに巨大な水溜まりができています。枯れ原を散歩する人がいます。対岸のサイクリングロードを走る人が見えます。荒涼とした中にも、ささやかな人の営みや温かさを見る、これが私の目指す写真流儀です。
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   詩人の小野十三郎さんは戦前、大阪の工場地帯に残る葦原を前にして、その場所を「葦の地方」と名付け、そこに非情な重工業と軍国主義、精神の荒廃を見ました。
 戦後間もない時期に詩人として出発した弁護士詩人、中村稔さんは、「ある潟の日没」という作品の中で、「ああこの病みほけた岸辺に立って潟を望めば/日没はあたかも天地の終焉のごとく/あるいは創世の混沌のごどく/・・・/枯葦のはざまをながれる川べりをひくくさまよう」と、敗戦後の国土への悲嘆と暗い青春の有り様を詠いました。
 木津川土手には風が吹き渡り、夕日が枯れたオギやアシ、セイタカアワダチソウを金色に染めて沈んでいきます。戦後七十年が経ちました。荒涼と広がる、枯れたアシやオギ原に、私たちはこれから先、何を見ることになるのでしょうか。
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   今年の三が日は、温かく良い天気になりました。土手では、凧揚げを楽しむ人が見られました。
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   新聞で紹介されたこともある連凧の名人です。私も紐を持たせていただきました。かなりの手応えです。この時、300枚の凧が連なっていました。凧の間隔が2mということなので、紐の長さは600m。上がる角度を30°とすると、300mの高さに上がっていると思われます。
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   凧を詠った詩と言えば、前出、中村稔の「凧」ですね。

 ~♪夜明けの空は風がふいて乾いていた
   風がふきつけて凧がうごかなかった
   うごかないのではなかった 空の高みに
   たえず舞い颶(アガ)ろうとしているのだった

   じじつたえず舞い颶っているのだった
   ほそい紐で地上に繋がれていたから
   風をこらえながら風にのって
   こまかに平均をたもっているのだった

   ああ記憶のそこに沈みゆく沼地があり
   滅び去った都市があり 人々がうちひしがれていて
   そして その上の空は乾いていた
         ・・・・・・       ♪~
 細い糸で地上とつながった凧。戦争で滅び去った都市の上で、なおも高みを目指そうとする凧。東西冷戦。講和条約。激しくせめぎ合う立場や主張。その中で、「こまかに平均をたも」とうとする凧。凧には、緊張をはらんだ時代が映されています。
 今の時代は、どうなのでしょうか。 
 この日、子どもたちは、夕日が沈む頃まで無邪気に凧揚げに必死でした。
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   大榎のある長谷川河口付近に行ってみました。
 残り柿。「今年は柿の実が多く残っていますね」と言うと、この柿の木の持ち主は、「今年は異常気象で、柿の実がすぐに柔らかくなって、収穫のチャンスをなくした」と言っておられました。思わぬところに異常気象の影響ですね。
 栴檀の木の実。 竹藪のカラスウリ。
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   長谷川河口といえば、野放図に伸びた野茨です。今は、赤い実を付けています。
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   イチジク畑に植えられたホオズキ。お盆のお供え用です。先祖の霊がお盆に、ホオズキを提灯にして帰ってきます。夕日に照らされて、今最後の輝きを放っています。
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   お別れの三枚です。今の時期、ガマの穂が風に白い種子を飛ばしています。
 長谷川河口近くの柿の木です。
 次は、「大寒」ですね。これから、少し寒くなるようです。 では。また。
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コメント

墓石さん こんばんは。(*^-^*)

寒さが増して来ましたね。日照時間が段々長く
なるのが楽しみです。

荒涼とした葦原。戦後の風景と重なりますね。
大きな飢餓の国でした。日本人よく頑張りましたが、
今も世界で飢餓の国がすさまじく増えてますね。

先ほど夕食を作ってる時、TVで昭和の歌をやって
ました。演歌は嫌いですが良い歌もあるものです。
過去の自分を重ねつつ写真や文を読ませて頂きました。
木津川周辺、いつものように趣があります。

投稿: 輝子 | 2016年1月 8日 (金) 18時52分

輝子さん、こんばんは。

これから少し寒くなるようですね。また、しばらく引きこもり生活です。

最近、日の入りは確実に遅くなってきていますね。
日の出の方は、今が一番遅いようです。

私は最近、やたらと昔のことが思い出されます。
老人度が進んでいるのかも知れません。
今年は、体力が無くて暖かい春が待ち遠しいです。

投稿: 墓石 | 2016年1月 8日 (金) 20時47分

墓石さま こんばんは。

「荒涼とした中にも、ささやかな人の営みや温かさを見る」…ああ、だから「お散歩写真」に惹かれるんですね!

連凧の先端は雲の上の上…もしかして凧は希望を掴みに行っているような…そんな夢を見させていただきました。
大地でしっかり連凧をつかんでいるおじさん、素敵ですね。
混迷と不安の時代ですが、私は「凧を揚げる人」?それとも「凧」?いやいや「取り残された柿」か「ガマの穂」かも…
いろいろ思い巡らしています。ありがとうございます。

暖冬とは言え川原は寒かったでしょうね。
寒い間、どうぞご無理をなさらないでくだいね。

投稿: ひかる | 2016年1月 8日 (金) 21時13分

ひかるさん、こんばんは。

画面の中に、添景として人物をとりいれるという写真スタイルになってから、
かなり時間がたちました。人物を入れるのはなかなか難しいです。
連凧の人は、毎年見かけますがすごいです。

川原は風が強いので、冷えますね。明日から寒くなるようなので
家で引きこもり生活をします。物干し台読書は、太陽が照っても、
風が強いと無理ですね。春が待たれます。

投稿: 墓石 | 2016年1月 8日 (金) 21時37分

墓石さん、こんばんは。

ささやかな人の営みや温かさを見ると言う、
墓石さんの目指す写真流儀。ステキですね~。
墓石さんの撮る人物写真は、動きがあり、
そしてとても温かいです。
こんな写真が撮れたらいいなといつも思います。

少しずつ寒さも厳しくなってきます。
お身体お大事になさってくださいね。

投稿: yasubee | 2016年1月 9日 (土) 22時54分

yasubeeさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

一応自分なりに目指す写真流儀を持っているつもりでも、
現実は厳しいですね。なかなか思うようには撮れないです。
寒さに負けて、最近は引きこもり生活です。
ボチボチとやっていきます。ありがとうございます。

投稿: 墓石 | 2016年1月10日 (日) 10時02分

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