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2014年1月16日 (木)

これでいいのか!日本のメディア

 「これでいいのか!日本のメディア」(あけび書房)を読みました。お薦めの感想を書かせていただきます。著者は、「世界」前編集長・岡本厚、「週間金曜日」発行人・北村肇、元日本テレビプロデューサー仲筑間卓蔵、元共同通信記者・丸山重威の各氏です。

Koredmedia  原発の安全神話づくり、小選挙区制の導入、新自由主義的小泉改革推進など、メディアが、国の進路に大きな影響を与えてきました。最近では、消費税増税を煽り、TPPを推進し、アベノミクス賞賛などの報道が続いています。原発の再稼働を暗に肯定する報道も増えてきました。オリンピックや景気回復が無批判に報道される一方で、社会保障は削減され、非正規雇用の拡大などで国民生活は確実に厳しくなっています。こうした中で、メディアはしっかりと報道できているのか、疑問が大きくなるばかりです。
 権力の暴走をチェックするという点で、メディアは重要な使命をになっています。しかし、集団自衛権の容認、憲法96条改正問題、秘密保護法など、安倍政権の暴走に対して、しっかりチェック機能を果たしているとは言えない事態があります。あろうことか、秘密保護法推進で論陣を張るメディアまであります。

 秘密保護法の報道では、NHKの報道の劣化ぶりが目立ちました。夜11時代の「ニュースWEB」では、法案の作成者の一人をゲスト出演させ、延々と法案推進意見を述べさせていました。主力ニュース番組『ニュースウォッチ9』では、完全にうわべだけの報道に終始していました。報道の自由がどういう場合に制限されるのか。西山事件のようなケースはどうなのか。TPPはどうか。原発に関する報道や情報配信はどこまで許されるのか。内部告発者の取り扱いはどうか。秘密保護法を巡るこれらの論点を深く掘り下げた報道は、まったく無かったと言っていい状態でした。経営委員に「首相のお友だち」が多数送り込まれたためでしょうか?

 「一体メディアは今、どうなっているのか?」、「いったい何が問題なのか?」。そんな疑問を抱いている人も多いと思います。そういう人には、この本はピッタリです。
  
 第Ⅰ部では、「いま、日本の政治で何が起きているのか -そして、報じられていること、いないこと- 」というタイトルで、麻生発言、アベノミクス、原発、戦後レジームからの脱却、などの問題について、丸山氏の解説があります。
 第Ⅱ部では、著者の各氏が、それぞれの分野で解説してくれています。
  第1章「いま、新聞はどうなっているのか」(丸山氏)
  第2章「いま、テレビはどうなっているのか」(仲筑間氏)
   第3章「いま、雑誌はどうなっているのか」(岡本厚氏)
    第4章「いま、メディアとどう向き合えばいいのか」(北村氏)

  日本では、新聞やテレビをまるごと信じたり、強い影響下におかれている人が多い、ということは確実に言えます。テレビが、「寒天ダイエット」を言えば、スーパーの寒天が売り切れになるような国ですからね。テレビや新聞をしっかり検証し、自分の頭でしっかり考える時代になっていることは、間違いないですね。この本お薦めします。

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