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2011年6月

2011年6月30日 (木)

なぜ日本人はとりあえず謝るのか

 佐藤直樹著「なぜ日本人はとりあえず謝るのか」~世間を知らずに日本を語るな~ を読みましたので紹介させていただきます。佐藤直樹氏は、九州工業大学教授。「日本世間学会」代表。刑事法学専攻。
 この種の本の題名は、出版社の編集者の方が、売り上げを伸ばすために、うまく考えてつけるのだと思います。私も偶然、書店で題名につられて購入しました。編集者のねらい通りですが、まあそれなりに、面白かったです。
 
 著者は、「現代社会では、共同体が解体し個人がバラバラになり、犯罪は増加し、凶悪化してきている。」「新自由主義の台頭により『包摂型社会』から『排除型社会』へ移行し、日本でも厳罰化が進んでいる。」という論に対して、真っ向から異を唱えます。犯罪が凶悪化、増加している先進国の中で、日本では逆に、犯罪は減少傾向にあると著者は指摘し、日本では、「世間」が解体して、「個々バラバラ」になったわけではなく、「世間」は、依然として日本人の心の中に完全に内面化され、共同幻想として、日本人の生活を強固に縛り付けていると主張します。「世間」は、「ゆるし」と「はずし」という二つの側面を持ち、日本人は個として確立する以前に、「世間」の中に 埋没することにより「存在論的安心」を得ており、「世間」のルールを破れば、ケガレとみなされて「はずし」に遭い、真摯に反省すれば「ゆるし」により、「世間」に再包摂される、この「ゆるし」と「はずし」の力学が、日本の犯罪率の低さを支えているのだと言います。日本人は、「世間」から「はずし」に遭わないために「とりあえず謝罪する」のであると。近年、日本でも厳罰化が進んでいるが、それは、欧米のそれとはちがって、「世間」の「はずし」が前面に出ている現象なのだと述べられます。

 著者の述べていてることを、超要約すると以上のようになると思いますが、たくさんの内容があるにもかかわらずこんなに縮めてしまっては失礼かと思います。著者の主張の真偽を判断するだけの知識は私にはありませんが、刑法39条や少年法をどう考えるかなど、興味深く読ませていただきました。また、「世間」にドップリつかって生きている私にとっては、チョツト思い当たることもありました。以上、久々の読書報告でした。

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2011年6月22日 (水)

二十四節気「夏至」2011

 6月22日は、二十四節気の「夏至」です。暦便覧には、「陽熱至極し、また日の長きのいたりなるを以て也」とあるそうです。
 この夏至の頃は、梅雨の時期と重なります。「梅雨」は、中国から伝来した言葉ですが、それ以前から日本には、「さつきあめ」、「さみだれ」、「つゆ」、「ながし」という言葉があったようです。今でも、「梅雨」を「ながし」とよぶ地方があるそうです。

 さて、最近城陽市内で撮った写真から紹介していきましょう。まず、木津川土手で、白い穂を風になびかせる「茅花」に出会いました。梅雨に入る前の5月頃、湿った南風(又は雨)のことを「つばな流し」というそうです。「ハナウド(?)」見つけました。土手下の田んぼの脇に、「ハナショウブ」が咲いていました。6月27~7月1日は、七十二候の「菖蒲華」(あやめはなさく)です。
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    土手の上から見ると、いたる所で栗の花が咲いています。栗の花が落ちる頃に梅雨入りするので、「栗花落」と書いて「つゆ」または、「つゆり」と読むそうです。栗花落(つゆり)さんという姓の方がおられるようです。昨年まで土手の工事が行われていた場所が、一面「ハルジオン」の花畑になりました。名前の分からない花にシジミチョウが止まっていました。
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     黄色い花も目立ちます。一枚目、オオマツヨイグサだと思います。二枚目もマツヨイグサ系の花だと思います。卯の花に蝶がきていました。
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     城陽市特産の蓮も順調に成長しています。夕陽や朝日に輝く水草の水面は格別です。
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    雨の日、隣町の宇治田原町の林道に行きました。ここは、霧の中、卯の花が咲き乱れていました。梅雨入り前、卯の花を散らす雨のことを「卯の花腐し」(うのはなくたし)というそうですが、ここでは、梅雨の雨に花びらが散っていました。
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    梅雨の花と言えばアジサイですが、林道ではいたる所、霧の中でコアジサイの花が咲いていました。
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    お別れは、杉の林と羊歯です。では。また。
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2011年6月15日 (水)

クワイ栽培の人

Kuwai0213  私は、木津川の土手によく自転車で散歩に行きます。その時、水田で左の写真のような植物を撮しました。この植物、水田の雑草のことをよく知っている人なら、「沢瀉(オモダカ)」と答えると思います。
 オモダカという植物は、人の顔に似た葉を高く伸ばしている様子から、「面高」→オモダカとなったと言われています。水田に生える難除性の雑草で、嫌われものの植物です。しかし、オモダカは、家紋としては好んで使われていて、オモダカをデザインした家紋は80種類もあるそうで、日本十大家紋の一つだそうです。また、枕草子の六十六段「草は」の段に、 ~おもだかは、名のをかしきなり。心あがりしたらんと思ふに。~ と出ているそうです。 (*こころあがり=うぬぼれる)

   オモダカの説明が長くなりましたが、私は、この写真の植物はクワイだと思います。クワイは、オモダカから食用に改良された植物で、葉の見かけはよく似ています。正月の縁起物の食べ物として珍重されています。植物のことをほとんど何も知らない私が、クワイであると思う理由は単純です。昨年までこの田んぼでクワイが栽培されていたからです。おそらくその生き残りだと思います。

Kuwai0113  数年前、この田んぼでクワイを栽培している人と話をしました。この人の話しによれば、京野菜の一つであるクワイは、東寺付近の上鳥羽というところでで、50~60軒の農家により栽培されていたそうです。しかし、開発が進み、東寺の付近では田んぼは無くなり、栽培している農家も無くなったそうです。京野菜のクワイは、栽培する人がどんどん減ってきているそうです。この人も、遠く離れた木津川沿いのこの田んぼで、細々と栽培を続けているということでした。一株一株から、不要になった葉を取り除く必要があるということで、大変骨の折れる作業を黙々と続けられていました。それ以来、私はここを通るたびに、クワイのことや日本の農業のことなどをいろいろ考えました。
 昨年まで、今の時期は、植え付けられたクワイが、誇らしげな人の顔のように整列していました。しかし、今年はどうしたのでしょう、クワイの姿はなく、代わりに稲が植えられています。あの人は、クワイの栽培をやめてしまったのでしょうか。それとも、どこか他の有利な土地へ移られたのでしょうか。私は、後者であることを祈ります。誇らしげなクワイの葉の中で、黙々と作業しておられることを祈ります。

Kuwai01  もしかして、この植物はクワイではなく、雑草のオモダカかも知れません。再び、この人に出会えたら聞いてみようと思います。左の写真は、数年前撮させていただいたものです。     では。また。

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2011年6月10日 (金)

定期診察の日(36)

  今日は、KS病院で定期的診察を受けてきました。予約の時間通りの診察でしたので、居眠りをしている間に順番がきました。

  検査の結果ですが、血小板数は70万/μlで、少し減少しました。
 診察の時、「骨髄の繊維化については、少しくらい安心できる状態ですか?」と質問してみました。主治医からは、強い否定の言葉が返ってきました。「それが引き続き一番心配です。今後も見守っていく必要があります。」ということでした。繊維化の進行が、ただゆっくりしている、ということだけのようです。血小板は、まだまだ少ない方が良いそうです。ということで、これからも現在の投薬量が続きます。足の痺れと脇腹の違和感、ヘモグロビンの低値は、相変わらずです。      では。 また。

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2011年6月 7日 (火)

二十四節気「芒種」2011

 6月6日は、二十四節気の一つ「芒種」でした。江戸時代の希少本『暦便覧』には、「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時なり」と記されているそうです。
 私の住む城陽市では、田植えはほぼ終了です。田植えの終わった田んぼで、サギが何やら細長い生き物を捕獲したようです。田んぼ道を中学生が下校していきます。一人だけ自転車に乗った子がいます。おそらくズルをして、こっそりと自転車で通学していると思います。今となっては、ほほえましく感じられます。
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    二十四節気を、さらに3等分したものを七十二候といいますが、「小満」の最後の候が「麦秋至」です。6月 1日~ 6月 5日が、この「麦秋至」にあたります。麦の実る頃です。木津川の土手に上がれば、一面のカラスムギの穂が風に揺れています。チガヤの白い種も飛び始めました。ホタルブクロも見つけました。
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    城陽市は花の栽培が盛んですが、今の時期はカキツバタが終わり、ハナショウブが目に付きます。カキツバタとハナショウブの区別の分からない人のために、写真を並べて掲載します。白い筋の見える一枚目の写真が、カキツバタ。二枚目がハナショウブです。ここで、万葉集より一首です。 
    吾のみや、かく恋すらむかきつはた、丹(に)つらふ妹は、いかにかあるらむ
意味: こんな風に恋をしているのは私だけなのでしょうか。杜若(かきつばた)のようなきれいなあの娘はどうなのでしょうか。
 土手の下の畑では、ネギが目立ちます。ネギにはたくさんの蝶がきています。
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  今年はすでに、台風の豪雨とともに梅雨入りしました。宇治川は増水して、センダンの木が水に浸かりそうになっていました。道路脇の斜面から落ちる水が滝のように見えます。こんな場所で、山奥の滝へ行ったかのような写真が撮れるので面白いです。
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  6月の初め、宇治田原町の南という所に散歩に行きました。ここには、鷲峰山から流れ下り、やがて宇治川に合流する犬打川という小さな川が流れています。蛍の飛び交う無名の清流です。ここに行けば、必ず被写体が見つかります。私の好きな場所です。ここで撮した写真です。
 突然の侵入者に逃げていくサギ。川沿いの田んぼ。ウツギの花。
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  カワトンボ。シジミチョウ。ヘビイチゴ。子供の頃、へビイチゴは食べられないと、誰からともなく教わりました。
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  ノビルがたくさん生えていました。最近、このノビルが食用であったことを初めて知りました。万葉集にも詠まれているそうです。
   ~醤酢(ひしほす)に 蒜(ひる)搗つき合へて鯛願ふ 我にな見えそ 水葱(なぎ)の羮(あつもの)~             長居吉麻呂
 意味;(水葱の吸い物をすすめられて)醤(ひしお=醤油の元祖)と酢で、のびるを搗いたあえものと、鯛を食べたいと思っていた私に、水葱の吸い物を見えないようにしなさい。  水葱(なぎ)=ミズアオイ。今では絶滅危惧種で高級食材。          
 次はスイバ。これは、子供の頃、遊びで噛んだ記憶があります。スッパイ味がくせになります。この体験は、田舎育ちの高齢者には共通のものと思われます。ここで一首。     
   ~すかんぽの 酸味を舌に感じぬる 春来て故郷を 思ひいづるとき~
                       前田夕暮
 お別れの写真は、田んぼの水に、突然発生した波紋です。近づいてきた人の気配を察して、オタマジャクシが暴れたのです。田んぼで遊んだ子供時代が思い出されます。オタマジャクシが泳ぎ回る水田も、今では少なくなりました。 では。また。
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2011年6月 5日 (日)

芦生原生林へ

 先日、退職教職員互助組合の主催で、「芦生原生林自然観察会」が行われ参加してきました。「芦生原生林」とは、京都市の美山町にあり、京大の研究林となっている広大な森です。この原生林の中に、3コースのハイキングコースが整備(?)されています。一般車両は立ち入り禁止で、大学の許可を得て入林するようになっています。また、美山町自然文化村という法人が、定期的にネイチャーガイド ハイキングを実施しています。

 この日は、下谷・ブナノキ峠コース(ケヤキ保存木→長治谷)を歩きました。なにしろ団体行動なので、写真はじっくり撮ることはできませんでした。ネイチャーガイドの方から、植物の名前などの丁寧な説明があるのですが、写真との両立は難しく、聞くうちから忘れていきました。その時の写真です。雰囲気だけでも感じていただければ・・・。

 コースは緑のトンネル状態。頭上の緑が眩しいです。3枚目の写真はホウの葉です。
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    いたるところ、ミズキの白い花が目立っていました。
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    タニウツギの赤い花。
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    圧巻なのは巨木。他の植物が寄生して植物の塊状態。ケヤキ。カツラ。トチノキ。
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    また、ここは由良川の源流部になります。到る所に滝もありました。団体行動なので滝に近づく時間がないのが残念。
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    マムシグサ。ツルアジサイ。サワグルミ。
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    お別れは、印象に残った巨木です。  では。また。
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