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2010年9月16日 (木)

斉藤貴男著「消費税のカラクリ」

 斉藤貴男著「消費税のカラクリ」(講談社現代新書)を読みました。著者自身が、「この本は消費税論の決定版」と言うだけあって納得の一冊です。この本、大変お薦めです。この本は、多くの人が持っている消費税の常識を覆してくれます。

 多くの人が持っている消費税の常識とは、私なりにまとめると、おおよそ次のようなものだと思います。
 ①消費税とは、消費者が払った税を、業者が預かり国へ納めているものである。
 ②売り上げが1000万円以下の零細業者は、税の支払いが免除されていて、零細業者にとっては益税という面も持っている。
 ③消費税は、国民が広く、薄く、公平に負担する税で、現役世代に負担が集中することもなく、国民みんなで支え合うという社会保障の財源として適している。
 ④消費税は、逆進性という欠点はあるが、食料品などの生活必要品の税率を下げたり、税率を細かく変える対策により、かなり解決することができる。
 ⑤ヨーロッパでは、日本より高い消費税を払っていて、それを財源として福祉は充実している。福祉に使うことが担保されるならば、消費税率は上げてもよい。
 ⑥日本の国家財政は、危機的な状況になっている。税収を増やすために、将来的に消費税率を上げることは、不可避的選択である。

 この⑥項目が、多くの人が持っている消費税の常識だと予想されます。もし、消費税に対する理解が、この⑥項目のどれか一つでも当てはまれば、絶対にこの本を読むべきだと思います。1項目でもあればです。(当たり前と思える①の項目も入れてです。)それらはすべて、誤解か間違った理解であることが解ります。
  また、この本では、「消費税は派遣労働の増加を進める税である。」と言うことが、「仕入れ税額控除」というカラクリから説明されています。「消費税は、輸出比率の高い大企業に有利に働く税である。」ということも理解できます。日本の格差社会論に先鞭をつけた経済学者、橘木俊詔氏の消費税15%値上げ論も批判されています。「消費税は天下の悪税」ということがよくわかります。お薦めします。

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コメント

私も読みました、私は斉藤貴男氏の本はホトンド読んでますが、非常に信頼出来る内容です。
私が斉藤さんにお聞きしたいのは、なぜこれだけミエミエの「金持ち優遇税制」をするのか、官僚や政治家にそれほどの金が流れているのか。金持ちより以下の人が、圧倒的多数なのに、これが解りません。是非教えていただきたい。

それと世界中、「議会制民主主義」では、もうダメではないのか。「議会制民主主義」は民主主義ではないだろう、と言いたい。重要議案は「直接制」を取り入れないと、主権の行使が出来ないのではないか。今の世は「主権在民」ではない。

投稿: たそがれ裕次郎 | 2015年2月26日 (木) 17時52分

たそがれさん、コメントありがとうございます。
斉藤貴男のファンですか。ほとんど読まれましたか。
すごいですね。私は、この本だけです。
大変わかりやすかったです。
他の本も探してみます。ありがとうございました。

投稿: 墓石 | 2015年2月26日 (木) 20時07分

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